暗号解読

以前、サイモン・シンの『フェルマーの最終定理』を読んで、かなり面白かったので、『暗号解読』を読んでみました.

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

紀元前から少しずつ現代に向けて、暗号が解読され、そして新しい技術が生まれていく様子は、とても興奮しました.

特に難攻不落と思われていたエグニマが解読される当たりは、強固な暗号といえども些細な運用方法の誤りや、
人間の思い込みによって穴が開いてしまうというというのが、とても興味深かったです.

暗号のキーをなるべくまばらにしようと考えて、毎日律儀ににエグニマの円盤を入れ替えていたら、それが足がかりと
なって暗号解読が進んでしまう様や、デタラメにタイプライターを打ったつもりだけれども、右手と左手を交互に動かす
傾向が強いから、キーの絞り込みが行えてしまうってな部分には、現代におけるパスワード運用の難しさが表れて
いると思うんですよね.

暗号本といえば、結城さんの『暗号技術入門-秘密の国のアリス』も抜群に面白かったです.

新版暗号技術入門 秘密の国のアリス

新版暗号技術入門 秘密の国のアリス

サイモン・シン結城浩さんも、難しい技術をとてもわかりやすく、興味深く書かれていますよね.

暗号技術について技術方面から俯瞰したい方は、結城さんの本から、歴史的な流れから俯瞰したい方は、サイモン・シンの本から
読むのがおすすめだと思います.

『暗号解読』には、巻末に筆者からの挑戦状が載っているんですが、暗号技術についてある程度明るくなっているから
「もしかしたら解けるかもしれないなぁ...」なんて考えながら眺めてみたんですけど、全然だめでした.

全編通して読んだ後に、巻末の問題を眺めてみると暗号解読者たちがいかにすごいことをやってきていたのかを体感できる
とおもいます.

...そういえば、『フェルマーの最終定理』もサイモン・シンと結城さんの両名が取り上げているテーマですね.

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)

数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)


さて、次はサイモン・シンつながりで、『宇宙創成』

宇宙創成〈上〉 (新潮文庫)

宇宙創成〈上〉 (新潮文庫)

宇宙創成〈下〉 (新潮文庫)

宇宙創成〈下〉 (新潮文庫)

サイエンスつながりで、『天才と栄光の挫折』・『フラットランド』

天才の栄光と挫折―数学者列伝 (文春文庫)

天才の栄光と挫折―数学者列伝 (文春文庫)

フラットランド

フラットランド

このあたりを読んでみるかな