弾言(iPhone)
正直なところ、『弾言』が読みたかったって訳じゃ無くって、氏が言うiPhoneでの読書体験ってやつを経験してみたかったから買ってみたってのが本音だ.
で、読んでみた感想としては、「これはいいものですね」と.
とりあえず内容は置いといて、適当な大きさのフォントといいページめくりの感覚といい、確かに新しい読書体験だった.
そして、本をもたずとも、いつも胸ポケットに入っている iPhone で、好きな時間にさっと取り出して読めるというのは、想像以上に快適だった.
最初は、ページ当たりの文字数が少ないんで、なんとなく頭が悪そうで嫌な感じがしたんだけれども、ここまでスムーズにページ送りが出来るとなると、
このぐらいのサイズが読みやすくてとても良いなと感じた.
値段も手頃だし、すべての電子ブックがこのクオリティだったらバシバシ買ってしまうな.
さて、メディアの方の感想はこんなところにしておいて、内容の方も少し触れておくことにする.
...こう読み終わった後に思い返してみると、印象深い言葉は色々とでてきたけれども、今の私にはそれほどインパクトのある本では無かったように感じた.
面白かった言葉を抜き出してみると、
- チャンネルは、情報を拾うためにあるのではなく、捨てるためにある
- 無記名の善意
- あなたが何に困っているかを手助けしてくれる人はいない
- 独裁者は、一番お節介あなたが何をすべきなのか、すべて決めてくれる
- 自分がコントロール出来ることを知っておく事は重要
- 自分の居場所を作るだけの仕事はするな
- 人間関係の損切りをして、利益をだす
- 利益=(顧客あたりの単価-顧客あたりのコスト-顧客あたりのコスト)*顧客
- 完全民主主義よりも、独裁性の方がコミュニケーションコストが低い
- スター型は、一つ要素がふえると、コミュニケーションコストは1だけふえるが、民主制だと、n(n-1)/2の関係で増える
といった感じだ.
今の私にとって、インパクトのある本でなかったと感じた理由としては、氏がこの本で説いているのは、何のために『無駄』を生み出すのかという点にあると
感じたからだとおもう.
以前、『小飼弾の仕組み進化論』を読んだ時(おっと、書評を書いてアップし忘れていた...)、私には対象読者がよく分からなくて困ったんだけれども、
この本を読んでから読み返すとまた違った視点が得られるんじゃないかと感じた.
- 作者: 小飼弾
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 小飼弾,山路達也
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2008/09/25
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...iPhoneの読書体験が具合良かったので、次は『決弾』を読むことにします.