ローマは一日にしてならず
ローマ建国の王 ロムルスから始まり、7代 タルクィニウス・プリスコまでの王政ローマの話が、1巻半ばまで.
年代的には、紀元前800年〜紀元前500年ぐらいの話.
下巻の巻末年表で確認でもきるが、日本で言えば縄文時代らしい.
軍神マルスが、アルバロンガの王女様に一目惚れして、寝ている間に孕ませたのが双子のロムルスとレムルス.
巫女だった、王女様に子供が出来たって事に激怒した王様が、双子を河に流して、狼にそだてられることになると.
ほう、いまさらなんだろうけど、グインサーガの元ネタってのはここから始まっているのね.
で、大きくなって仲違いをした兄弟は、それぞれの土地で建国をすることになる.
そして、神話の世界から、徐々に人々が生々しく生きる歴史へと移り変わっていく...
7人の王様を通して、国としての体裁を整えていった地中海の弱小国ローマが、王政を捨てて共和制を敷き、イタリア半島を統一するところまでが、2巻の終わりまでの話.
その歴史を読み進めていくと、国としての基盤が整い始めたと思ったら、ケルト族に良いように国中を蹂躙され壊滅状態にまで追い込まれたり、まさにローマは一日にしてならず.
序章からの引用になるが
知力では、ギリシア人に劣り、 体力では、ケルト(ガリア)やゲルマンの人々に劣り、 技術力では、エトルリア人に劣り、 経済力では、カルタゴ人に劣るのが、 自分たちローマ人
そんな、ローマ人が何故、大帝国を築くことができたのか、その答えの一つは「他者を取り入れる柔軟性」なんだろうと思う.
その柔軟性の基盤を築いたのが、この1,2巻で語られているイタリア半島の統一までの歴史なんだろう.
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