『Game Developers Conference レポート for iPhone Games』メモ

概要

少し前の話になってしまいますが、先月の3/19に IGDA主催の GDC報告会 for iPhone に参加してきました.
レポートを書くのが遅すぎるって話はあれども、自分自身の考えを整理するためには必要なステップなのです.

基本情報

名称 :
IGDA日本 iPhoneアプリ部会(SIG-iPhone Apps)
iPhone/iPod Touch Game Devシリーズセミナー(8)
Game Developers Conference レポート for iPhone Games』

日時 : 3月19日(金)  18:00 - 20:00(入場開始17:30)
場所 : 場所:Apple Store, Ginza 3階ホール
プログラム :


主催 : 国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)

(以下、メモ書きと注釈)

GDC 全体の印象

  • 今回は、『iPhoneゲームサミット』だけが独立した形で開催された
  • 『インディペンデントゲーム』『ソーシャルゲーム』関連のイベントがかなり盛り上がった印象がある
  • Gameconnection : 日本から15社
  • BtoBが盛んになった
  • 規模比較
    • CEDEC 100セッション/参加者 3000人
    • GDC 400セッション
  • 今年の印象は『インディペンデントゲームから、ソーシャルゲームへ』
  • フェイブックの講演では「コンシュマーよりも我々の方が上だ」宣言- コンシュマー開発が割に合わなくなっている実情があるように思う
  • 逆に、コンシュマー業界からの反発として「ソーシャルゲームは詐欺士だ」との声もあった
  • アンチャーテッド2』の講演が多かった
  • 開発規模的に、追いつけないレベルまで来てしまっている


(注釈)
「企業の開発体力によって、プラットフォームの棲み分けが進んでいる」といった印象を受ける.
これは以前からわかりきっていた流れ.
結局、HD化の波に乗れない開発者は、今後の身の振り方を早急に考えておく必要があるってことなんだろう.

IGDA 関連の宣伝

  • 日本人飲み会を開催しているが、今回は応募打数で150人で打ち切る必要があったほど
  • 今後、(日本国内で)GDC報告会をやるので是非参加して欲しい
  • GDC報告会は、IGDA系列だけで4つ開催する予定になっている

(注釈)
GDCに行ってまで「日本人飲み会」ってのは、連帯感(ガラパゴス感?)があって良いよね:p
「日本人飲み会」じゃなくって、「IGDA日本主催の世界の開発者と交流しよう会」の方が良いな.

...英語勉強しなきゃ...

ソーシャルゲームiPhone アプリ比較

(注釈)
ソーシャルゲームのセッション参加者に女性比率が高いという情報はとても面白い.
旧世代のプログラマーとか、ゲーム開発者からしてみると、自分たちのテリトリーを荒らされているようで面白くないのかもしれないけど、「モノを創る」という面から考えるととても良い変化だと思う.

産業革命時の出版業界を例に取ってみれば、"ゲーム開発技術を持っている = 印刷機を所有している"だったのが"ゲーム開発技術を持っている = 面白い文章が書ける" にシフトしていく感じなのかもしれない.(言葉足らず)

私はプログラマーだし"技術"話は大好きだけれども、「ゲームは技術屋さんが作り込むモノ」という認識は明らかに旧世代になったんだと思う.
技術屋さんは、「ゲームが作り込めること」を誇りにするのではなく、「ゲームを作り込むための環境を提供できること」を誇りにすべきだ.
すなわち、すでに「ゲーム会社 = ゲームを創るところ」ではなく「ゲーム会社 = 映画配給会社 or 出版社」になっていることは好むとも好まざるとも受け入れなければいけない現実だろう.

とはいえ、現状のソーシャルゲームが適切に作家性を発揮した結果として成功しているのかといえば、疑問符が付かざるを得ない.
現状のソーシャルゲームの売れ方は所詮バブルだ.

ソーシャルゲームの収益構造に関して

(注釈)
携帯アプリの開発とか、DL専売(ゲーム)ソフト開発なんかの現場を見ていると、ホントに数値としての業界情報の入手にくろうする.
GDCみたいな開発者間の交流の場ですら、情報不足だったり不明瞭だったりってのは、業界全体の損失だと思うんだよな…

とはいえ、利害関係者の大半は開発者ではなくスポンサーで、スポンサーからしてみれば自分の財布の中身を覗かれるのは気分がよいものじゃないってのもわかる.


『GDC2010とIGDAについての最新動向の紹介』部分のまとめ

  • 新しいものを作る力は、この数年海外の方がある


(注釈)
真摯に受け止めることにする.

次回予告

つかれたので、幅さん/大前さんの話に関しては、明日・明後日に持ち越すことにします.